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囲碁入門指導法『寝屋川メソッド』②
囲碁入門で教えること・教えなくても困らないこと
●教えること
① 地のイメージ
② 地が多い方が勝ちというルール
③ 石はタテ・ヨコ全てを囲むと取れる
④ 黒白交互に打つ
⑤ 石を置く場所
●教えなくても困らないこと (入門時に教えてはいけないこと)
・ダメ(終局のダメ詰め)
・眼(死活)
・囲碁用語の全て(アタリも含む)
・着手禁止点(※1)
・コウ(※2)
・整地
・定石
・シチョウ、ゲタ、オイオトシなどの石取り手筋、石取りテクニック
・終局時の地中にある死に石の処理方法(※3)
・10級に教えるような高度な囲碁理論(※4)
・終局時の手入れ
・アタリが残っている状態での終局
●補足
(※1)着手禁止点
ルールとして教えるよりも
打っても取られると教える方が理解しやすい。
囲碁に慣れてきた時に『着手禁止点』という用語として教えるのが良い。
(※2)コウ
コウのルールは分かっても、アマ高段者でさえも
コウを活用した進め方は難しいものですので
入門者に教えても混乱するだけになります。
また、入門時はコウダテせずに取り合うレベルではなく
取られた後、すぐに取れることさえも気づかないものです。
もしもお互いが取り合ってゲームが成立しないことがあれば
その時に初めて『コウのルール』を教えるのが良いでしょう。
必要になことは必要な時に教える。これが『寝屋川メソッド』の特徴です。
(※3)終局時の地中にある死に石の処理方法
これは入門指導を経験してみると分かりますが
入門者は必ず地の中の相手の死に石であっても
きっちりとタテ・ヨコを囲んで(地の損をして)取りにいきます。
ですから指導者が余計なことを教えなければ
終局時には死に石は存在しないものだからです。
もしも死に石が地の中に残っていたら、むしろ囲めば取れますよと
教えてあげるのが良いでしょう。
実際は地が損なのですが、入門者に地の損・得という概念はありません。
全て入門者が、その時点で分かることだけで囲碁を打つ。
ゲームを成立させるのが『寝屋川メソッド』の特徴でもあります。
(※4)10級に教えるような高度な囲碁理論
これは相当な問題です。
多くの入門者は、ただでさえ囲碁は難しいゲームという固定観念がありますので
入門時に必要がない高度な囲碁理論を教えると
益々囲碁は難しいとの思いが強化されます。
10級に教えるような高度な囲碁理論の指導は、指導者の自己満足でしかありません。
入門者の目線に立って、その時点で必要なことだけを教えてください。
ただし、囲碁の奥深さを知り、興味を抱かせる意味では
コーヒータイムの雑談などでは、抽象的な囲碁理論の話は
良いスパイスとなるでしょう。
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