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囲碁は『空間視点』で考えるとうまく打てる ◆思考エッセンス④
アルファ碁は空間視点で次の一手を選んでいると思いますが、その『空間視点』と対になる『石視点』と併せてお話しします。
1図は白番ですが、白△が弱いので我々人間は白△が中心のストーリーを考えます。
例えば、
・白△が弱いので、白イのケイマスベリで補強しよう。
・白△が弱いので、白ロと上辺に展開しながら補強しよう。
いずれも白△から紐づいた考え方で、これが『石視点』です。
石を中心に物事が進んでいく考え方です。
2図はこれに対して『空間視点』で考えた場合です。
白1は、青い空間を得るための手であり、黄色の空間を得るための手でもあります。
そしてここがポイントなのですが、白△は黄色の空間を得るための道具であり、白△自体の生死は意識の中にはほとんどない考え方です。
つまり黄色の空間が白地・白の空間である時は、白△は必要な石。
そうでなくなったら、白△は不要な石になる可能性もあるという意味です。
ですからこの後の進行で白△を助けるための打ち方はしない。
そもそも白△には意識が向かわず、空間に意識を向けた打ち方が『空間視点』という考え方です。
アルファ碁が平気で石を捨てるのも、石中心の石視点ではなく、空間中心のストーリーで考えていると言えます。
※正しく言いますと、アルファ碁が過去の良い手のデータべースから導き出した次一手の多くは、『空間視点』の一手になっているという意味です。
これは、我々も『空間視点』で考えて、石の影響範囲に注目して次の一手を考えると、アルファ碁の打つ手と性質的に似てくるということです。
石の影響範囲・(空間)に注目して次の一手を考える。
この解釈でアルファ碁の次の一手をいくつか見ていきましょう。
1図
2図
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